ニュージーランド1〜オークランド〜


年末年始にニュージーランドに行ってきました。ニュージーランドは馴染みの薄い国ですが、オーストラリアの南東にあり北島と南島に分かれています。国土は日本の約3/4 (北海道を除いた程度)、人口は約450万人です。人口の約1/3が北島のオークランドに集中しています(首都は北島のウェリントン)。

今回は北島のみ、オークランドを拠点に周辺の地域を巡りました。現地のツアーを申し込み、8人乗り位の大きめの車で移動しました。

現地は夏ですが、最高気温23℃、最低気温15℃程度と日本の4〜5月くらい。日が照っていないと長袖でも肌寒く感じます。それでも現地の方々は半袖短パンで過ごしていましたが・・・


ニュージーランドは元来、原住民マオリ族が住んでいましたが200年程前にイギリス人が開拓に来たようです。かつてはマオリとイギリスで争いがあったようですが、今では共に暮らしているようでニュージーランド人の15%程度を占めるようです。


ニュージーランドというと、「牧草地と羊」というイメージですが、イギリス人が開拓して以降のことで、比較的歴史の浅いもののようです。元来は生い茂る原生林ばかりだったようです。オークランドの北にあるカウリの森は開拓以前の原生林を残されていますが、一歩踏み込むとまさにジャングルといった感じです。


オークランドは海に面しています。「帆の街」と言われるだけあり、港にはヨットが並んでいました。近代的な街並みで、バーガーキングなどと共に、スシレストラン、中華、タイ料理屋など、良く言えば国際色豊か(悪く言うと歴史を感じない)な街です。スシ屋は妙にたくさんあり、日本人が経営する店に一度入りましたが、やはり日本で食べるものとは比較になりませんでした。ニュージーランドの名産はシーフードと羊肉、特にCrayfish (イセエビのような高級エビ)は美味しく頂きました。


プルクラ〜その3 シュノーケリング〜


シュノーケリングは、ホテルからボートで1時間ほど離れた島で行いました。シュノーケリングは初めてで、珊瑚と熱帯魚を間近に見て大興奮、ニモの親子も見かけました。防水デジカメを買う人がいるのも納得です。次の機会にはカメラを準備して臨みたいところです。


カビラオ島周辺の二か所でシュノーケリングをしました。領域により住んでいる珊瑚や魚の種類が違うようで、違った景色を楽しむことが出来ました。現地の船頭さんがシュノーケリング中も案内をしてくれ、珍しい魚を見つけると呼んでくれました。

途中、カビラオ島に上陸してランチ。自然が残る島で、人々と一緒にヤギ、ニワトリ、イヌが放し飼いになっていました。ココヤシの木が原生しているようで、少しあるくとジュラシックパークの世界に入った気分になります。

 

日焼け止めを塗り臨みましたが、海に入っている間に落ちてしまったようで、むき出しになっている腕、ふくらはぎの後ろ側がひどい日焼けになってしまいました。数日間は痛みに悩まされました・・・


日焼けに悩まされたこと、島への移動に時間がかかったことはネックでしたが、良い思い出となりました。次回はダイビングにチャレンジしてみたいと思いました。

セブリゾート〜その2〜


今回の旅は、プルクラに4泊。到着は夜、出発は早朝でしたので現地実質三日です。

初日:ヴィラの庭、プライベートビーチ、共用プールのソファでkindleを読む。マッサージでリラックス。ビーチでバーベキューディナー。
二日目:シュノーケリング(ボートで片道1時間)→ふくらはぎと肩が日焼けで後々まで大変なことに・・・
三日目:日焼けが痛すぎて休養。Kindle三昧。

といった感じでした。


プルクラには全部で32のヴィラがあります。日本人スタッフがいるためか、見かけた宿泊客の大半は日本人だったと思います。宿泊したヴィラはプライベート感があり、ヴィラ敷地内にいる限りは、他の宿泊客を見かけることはありません。お庭に小さなプールとジャグジーがありますが、ここで遊んでいても人の目を気にしなくてすみます。


プライベートプールとは別に、共用プールもあります。周辺にはレストラン、水中バーもあり、椅子に座りマンゴージュースを飲みながらのんびりするのも気持ち良い。リゾートで読書、というのは一つの夢でしたが、期待に違わぬ贅沢な経験でした。


ホテルのウリの一つである、スパでマッサージを受けました。海辺の個室です。ザブーン、ザブーンという波の音を聞きながら受けるマッサージは格別でした。お値段は日本と変わらない感じです。三日目にもトライしようと思っていましたが、日焼けがひどいため断念・・・

(この個室の中でマッサージを受けました)


夕方にはバーベキュー、当然自分たちで焼くものと思っていたら、焼く専門の方がいらっしゃりビックリ!アジア料理コースの一環にバーベキューがあるという位置づけで、頃合いを見計らって焼いたものをサーブしてくれます。暮れていくビーチで、のんびり食べるのは、これまた贅沢なものでした。


東南アジアというと虫が気になりますが、ビーチに近いからか蚊と小さなアリがいる程度で、そこまで気になりませんでした。ヴィラ内は備え付けの蚊取り線香をたけば問題なし、屋外でバーベキュー食べる時に少々、蚊にさされました。害虫を捕食するカエルとヤモリを放し飼いにしているようで、ヤモリは家の前などで見かけました。ただ、それほど大きくないのでそれほど気にはなりませんでした。


プルクラは施設(ヴィラ、共用プール、レストラン、ビーチ、全体設計)が素晴らしいことに加え、現地スタッフの方々が非常に感じ良く、快適に過ごすことが出来ました(Trip advisorの口コミ通りでした)。恥ずかしながら蚊取り線香のつけかたが分からず、フロントに電話をした時も、スタッフの方が部屋まで来て下さり、快くつけかたを教えてくれました。他にも色々我儘(?)を言いましたが、快く対応して下さいました。他のリゾートと比べたことはありませんが、素晴らしいところだと思います。

セブリゾート その1〜ホテル到着〜

8月初旬にセブ島に行ってきました、東南アジアは初体験です。今回のテーマは初リゾート。プライベート感のあるヴィラに泊り、のんびり過ごしました。プルクラというヴィラです。

http://www.pulchraresorts.com/philippines/index.php/jp/



セブ島への直行便もあるのですが、曜日が限られており行きは成田→マニラ→セブ。帰りは直行便でした。


行きの飛行機でLost Baggage にあいました。マニラ空港はそれほど広くはありませんが、出発直前に搭乗ゲートが変わったことが原因だと思います。「こんな直前にゲート変わったらLost Baggageにあうんじゃない?」と冗談で話をしていたのが、真になってしまいました・・・


たまたま同じ便に乗っていた、日本語の分かるフィリピン人の方に通訳してもらい空港で手続きをし、ホテルに向かいました。荷物はその日の夜中にフィリピン航空がホテルまで届けてくれ、翌朝には無事受け取ることが出来ました。これだけ親切にしてくれるなら、前もって注意しておいてほしいな・・・という気もしました。空港の職員さんもLost Baggageに慣れている雰囲気でした。


空港を見ると、人は多いのですがのんびりしている様子。効率化とか正確性などには関心が薄いのかもしれません。皆さん笑顔が素敵でした。ちなみに、空港にいたフィリピン人はほとんど英語が通じません。フィリピンといえば英会話!というイメージがあったので意外でした。


さて、空港にお迎えが来ており車でホテルに向かいました。事前調査では「セブは8月が雨季ですが降雨量はそれほどでもない」とのことでしたが、この日は大雨、スコールでした。まさにバケツをひっくり返したような、と言う表現がピッタリ。ホテルまで通常は一時間程度ですが、この日は二時間以上かかりました。道中、交通事故を二件目撃、道路に水があふれ川のようになりタイヤが沈みかけていた場所が2か所。無事ホテルに辿りつくことが出来、ドライバーさんに感謝でした。


ホテルに到着し車を降りると、フロントスタッフが花飾りを首にかけてくれる歓迎を受けました。フロントは建物の外にあり開放的(屋根はあります)。年中温かい南国ならではの設計です。


到着までに疲れていたので、ルームサービスを頼み、少しプライベートプールで遊んだ後、寝ることにしました。

BOND卒業

随分時間が経ってしまいましたが5月のスタディ・ツアーに参加し、Business Plan (BP)のプレゼンテーションを行い、6月に無事卒業しました。途中ペースダウンしたため卒業まで2年9カ月かかりました。


BPプレゼンはパートナーがどうしても参加出来ず、ビデオ録画を使ってプレゼンテーションをしました。佳境の時期にパートナーと半音信不通となってしまい、直前二カ月ほどヤキモキしてしまいましたが、何とか完成させることが出来ほっとしています。Business Planの内容は小さなものですが、現実的なプロセスを組めたと思います。立派なPlanではないかもしれませんが、プレゼンを含めベストは尽くせたと思います。


卒業後、私生活が慌ただしい日々でしたが、ようやく落ち着いてきました。改めてBONDでの学びを振り返ってみました。


・考え方、視点は変わりました。自分で考え議論することで、ものごとをより広くより深く考えるようになったと思います。個人的には知識詰め込み系の科目(Financeなど)よりも、モヤっとした科目(Value Based Marketingなど)の方が、学びが多かったように思います。成績とは比例しませんが。


・これまで気づいていなかった自分の強みや傾向に気付くことが出来ました。学ぶことが好きで教えることも好きなのだと気付きました。スタディ・ツアーで過酷なスケジュールで学んでいても、体力的にはつらかったですが、メンタル的には全くつらさはなく、むしろ楽しかったです。ホテルで友人に科目を教えたこともありましたが、結構楽しんでいました。

また情報を整理することも比較的得意なのかなと気付きました。RTOCSをはじめディスカッションで鍛えられましたが、混沌とした情報をまとめて、要点を抽出するのは割と得意なのかもしれないと思いました。


・BONDの学友を得たことは大きな財産です。特にスタディー・ツアーでご一緒した方々とは強い絆で結ばれています。一週間という短い時間ですが、古くからの友人のような繋がりを感じています。そう頻繁に会うことはありませんが、一生付き合っていきたい仲間達です。


・BOND前後で社内のポジションは変わっていませんが、働き方は変わってきていると思います。従来は”How”を考え行動するばかりでしたが、今は”What”を創出し決断しようと意識して行動するようになりました。


大前学長は「MBAはビジネスに必要な知識だが、これだけでは突出することは出来ない。だからこそ、こういうものは早く身に付けた方が良い」ということを仰っていましたが、今ならこの言葉を自然に受け止めることが出来ます。何か特別なものではないけれど、かといってバカにしたものでもない。活かすも殺すも自分次第。


BOND卒業は終わりではなく一つの通過点で、むしろ一つのスタートだと実感しています。今の環境の中でまず一歩を踏み出すこと、ここが新たなスタートになるかもしれないと思っています


BONDの学友の皆さま、事務局の皆さま、先生方、これまでありがとうございました。

テクノロジーとイノベーション

「テクノロジーイノベーション」という本を読みました。テクノロジーとは何か?ということを理論的に考察し、テクノロジーの構造と進化、経済との関係性などを議論しています。


本の帯に「われわれは彼の理論にもとづいてJavaを投入した(E・シュミット;Google会長)」と書かれていますが、抽象度が高い議論で企業の研究開発などに直結させることは難しいようにおもいます。ですが、一旦抽象化し体系的に考えることには意義深いと思いました。


著者はテクノロジーの定義として下記の3点を用いています。
1. テクノロジーはすべて要素の組み合わせである
2. 要素それ自体がテクノロジーである
3. テクノロジーはすべて何らかの目的において現象(※)を利用している
※簡易的には「科学現象」と置き変えられます


端的に言うと「テクノロジーはある目的を達成するために、科学現象や既存テクノロジーの組み合わせで生み出されるもの」という感じです。



テクノロジーは静的なものではなく、動的平衡状態にあるものです。テクノロジーが進化するときは、何らかの目的達成への需要が存在します。テクノロジーを進化させるには、まずどんな問題を解決したいかを明確にすることが必要になる、と考えられます。ただし“目的達成への需要”を持っているのは必ずしも人間ではなく、テクノロジー自身のニーズであることもあります。


どのようなケースかというと、、、下記の三つがあるそうです。
a) テクノロジーが低コスト、高効率を求めるとき(改善が必要になる)
b)製造、生産、流通、維持管理し、業績を高める支援するテクノロジーが必要。
1900年代の自動車業界は、組み立てラインでの製造、舗装路、ガソリン、ガソリンスタンドなど副次的なニーズを築いた。
c)テクノロジーが引き起こす問題への対処。蒸気機関の前身は、1600年代のヨーロッパ鉱業で効率的な排水処理の必要性が生じた結果生まれた。

    • -

過去を見ると、テクノロジーが進化すると経済は変革を起こし、両者が融合する形再調整のプロセスを経ます。この過程では新しいビジネスが生まれたり、政策、制度が変更されたり、商習慣が見直されたりします。また、一人一人の価値観も変わっていきます。このようなテクノロジーが社会・経済活動に浸透していく過程には数十年オーダーの時間がかかります。

・蒸気期間は1760年代に発明されたが、浸透したのは1820年
・電気モーター、発電機は1870年代に発明されたが、浸透したのは1910〜1920年
・マイクロプロセッサは1970年代に発明されたが、2010年代になっても浸透過程にある


先日読んだ”Makers”では、コンピュータテクノロジー進化が、製造業という社会システムに与えた影響の結果の一つで、まだまだ“経済の再調整”の過程にあると考えられます。
http://d.hatena.ne.jp/ushikubou/20130119/1358601244


また、「2100年の科学ライフ」でミチオ・カク氏が主張する「穴居人の原理」は(少なくとも一部は)、経済の再調整に長い時間がかかることで説明されるように思います。
http://d.hatena.ne.jp/ushikubou/20130106/1357449781

    • -

過去に生み出されたイノベーションを議論する際、どのようなプロセスを経たかという話を見かけることが多いですが、何を解決したいのかを明確にすることが大事なのだと思います。世の中には多くの課題がありますが、自分が本気で取り組みたい課題は何なのか。その課題は人間が求めるものなのか、既存テクノロジーが求めるものなのか。このように大局的に捉えることも重要だと思いました。



テクノロジーとイノベーション―― 進化/生成の理論

テクノロジーとイノベーション―― 進化/生成の理論

Makersの衝撃

クリス・アンダーソン氏の”Makers”という本を読みました。著者は物理学を学んだ後、Nature誌とScience誌に勤務し、雑誌Wiredを立ち上げ編集長を務めていました。最近、Makersを書く元になったものづくり”3Dロボティクス”(ラジコン製作会社)に専念し、Wiredは辞めたようです。

これまでITの発展により、大手メディアだけではなく個人個人が世の中に情報発信出来るようになってきました。これからは、「ものづくり」も一個人や少数のコミュニティが行い、世界中に売ることが出来るようになる、ということです(既にこの動きは始まっているようです)。

        • -

個人が情報発信出来るようになった要因は、ネットワーク網の発達とデジタル機器(PCや携帯電話など)の進歩によるところが大きいと思います。Google、Yahoo、Facebookなどのプラットフォームの存在も大きいと想像します。



「ものづくり」の民主化を支える要因として、
3Dプリンタやレーザーカッターなどの精度向上で安価にものを自作出来るようになったこと、
・ウェブ上でコミュニティを作り困っている課題を投稿すると解決策を得られること(いわゆるクラウド・ソーシング)、
・製造専門企業に簡単にアプローチし小ロットで部品の製造委託が出来る環境が作られたこと(アリババなどのプラットフォーム)、
・プロジェクトベースで資金を募る手法(クラウド・ファンディング)が確立され資金調達が容易になったこと
が挙げられています。


その結果、大きな製造設備や人員を持った大企業でなくても高度な「ものづくり」が可能となります。Appleのように製造を行わずコンセプト作りに特化する企業も一つの形態だと思います。


この変化の凄いところは、一人一人が欲しいものを欲しいだけ手に入れることが出来るようになる可能性を秘めていることだと思いました。仕様変更にかかるコストが低いので、極論すると一人一人が欲しいものに合わせて作り変えることが出来ます。これは非常に大きな変化で、クリス・アンダーセンは「第三の産業革命」と呼んでいます。(第一:モノを作る機械の産業革命、第二:情報革命、コンピューター革命、第三:デジタルと製造が融合した革命)


全てを小規模”Maker”が作るモノで賄うのは難しいので、これまでの大企業メーカーは無くなることはないと思います。一人一人がこだわるものは”Maker”から手に入れ、そうでもないものは大企業から手に入れる。相対的に”Maker”は高い付加価値を上げ、従来の製造企業は高い価格でモノを売りにくくなっていく可能性があります。

        • -

このような世の中が到来した時に、どのような製造企業が生き残っていけるのでしょうか?
・製造に特化した企業:
卓越した技術でMakerの製造を受託する企業。ホンハイやTSMCのような企業でしょうか。
あるいは、小ロットで柔軟に対応出来る製造受託企業も出てくるかもしれません。
・大量消費する日用品を作る企業:
コカ・コーラやP & Gのような企業。
・Makersが作れないモノを作る企業:
3Dプリンタでは作れなかったり、部品組み立てでは作れない複雑なモノを作る企業。ぱっと思いつきませんが、化学反応を制御したりするモノ(どちらかというとアナログなモノ)を扱う企業でしょうか。

まだ答えは出ませんが、今後の世の中を考え自分がどのようになっていきたいか、を考える上で重要な内容だと思いました。


・クリスアンダーソン氏のインタビュー
http://diamond.jp/articles/-/30050
・クリス氏のTEDでのプレゼン:テクノロジーの進化に関して
http://www.ted.com/talks/lang/ja/chris_anderson_of_wired_on_tech_s_long_tail.html
・ニール・ガーシェンフェルドのTEDプレゼン:以前からデジタルによるモノ作り革命を実践していたMITの教授
http://www.ted.com/talks/lang/ja/neil_gershenfeld_on_fab_labs.html


MAKERS 21世紀の産業革命が始まる

MAKERS 21世紀の産業革命が始まる