[BOND] Happiness!

今年前半に取り組んだ科目の単位を無事取得出来、残すところBusiness Planのみとなりました。来年5月のStudy Tourで卒業を目指します。

必須単位ではありませんが、昨年受け損ねたHappinessに関する科目”Value Based Marketing(VBM)”を受講しました。(※昨年まではMarketing in the New Economyという科目名)。

幸せとは何か? を考え、企業はどのような行動をとるべきか?を考えます。唯一の答えの無い問いですが文献を読み、考え、クラスメートと議論できたのは貴重な経験でした。

企業経営において、利益追求一辺倒ではなく顧客、従業員、地域社会などなどの幸福創造に貢献することが重要になってきています。心理学の分野でも「幸せ」がテーマとして取り上げられ始めているようです(ポジティブ心理学と呼ばれています)。この科目ではポジティブ心理学の研究結果をベースに幸せとは何かを洞察していきます。


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ポジティブ心理学者の一人のマーティン・セリグマンによると幸せは3つの要素から構成されます。

1. 心地よい生活(Pleasant Life)。お酒を飲んだり、気持ちの良い天気の日に美味しいコーヒーを飲んだり。
2. 良い生活(Good Life)。仕事に没頭したり、家族や友人と共に時間を過ごしたり。
3. 意義のある生活(Meaningful Life)。人生の意義を捉え、自分の強みを生かして生きる。

短期的な快楽や富の追及は、一時的な高揚感をもたらしますが長続きしません。これは直観的にも理解出来ます。宝くじに当たった人の「その後」を調査すると、ほとんどの人は宝くじに当たる前と同じか、それ以下まで幸福感が下がってしまうとのことです。

もちろん、短期的な快楽も人生のスパイスとして重要ですが、長期的に幸福感を感じるには、良い人生、意義のある人生を目指すことが重要になります。


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これまでの研究から、個人の幸福度は 1)遺伝的要因、2)環境要因、3)個人の意志から成り立つことが分かってきています。大まかに影響度を見積もると以下のようになります。
1)遺伝的要因:50%
2)環境要因:10%
3)個人の意志:40%

双子の研究から遺伝的要因が幸福度に及ぼす影響は大きいことが分かってきています。学歴、家族構成、年収なども幸福度に影響を与えますが、想像するより影響度は小さく10%程度。個人の意志で40%程度変えることが出来るとのこと。

では個人の自由意志とは何かというと、、、
・よく笑うようにする・・・楽しいから笑うというより、笑うから楽しくなる
・楽しそうに仕事をする・・・これも同じです。楽しそうに仕事をすると楽しくなる
・他人に親切をする・・・まさに「情けは人のためならず」。誰でも人に親切にした後は幸福感を味わうものだと思います。
・足るを知る・・・短期的な快楽や物質的な富を味わうのは良いですが、支配され溺れない
・今を一生懸命に生きる
などなど。

格別目新しいことではありませんが、実際に実践出来ているかとわが身を振り返ると、必ずしもそうではありません。おそらく大昔から(少なくともギリシャ時代から)人々は幸福の真理に気づいていて、最近の科学がそれを証明しつつあるのだと理解しました。

どのような人生を歩むかは一人一人の判断なので非常に深いテーマで答えはすぐに出ませんが、自分がどのように生きたいかを考えるキッカケとなりました。MBAコースに幸福論の科目があることに驚きましたが、先生がおっしゃるように、大学では具体的な how to だけではなく、抽象的な思考を学ぶ訓練をすることにも価値があるのだと思いました。

大学時代、あまり真面目に一般教養科目を受講していませんでしたが、もったいないことをしたなぁ、と思い返しました。(おそらくもう一度大学時代に戻っても、同じように真面目に受講しない気もしますが・・・)。

世界でひとつだけの幸せ―ポジティブ心理学が教えてくれる満ち足りた人生

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