レ・ミゼラブルとグローバルルール

先日公開になった映画「レ・ミゼラブル」を見ました。ユゴーの小説を元にしたミュージカルをベースに創られており、映画もミュージカル調です。以前、ロンドンで「レ・ミゼラブル」のミュージカルを見たことがありますが、聞き覚えのある歌ばかりで懐かしく思い出しました。改めて聞いても、素晴らしい歌ばかり、特に「民衆の歌」(“Do you hear the people sing?”) は印象的です。

予告編
https://www.youtube.com/watch?v=VoCGLi82O7I
“Do you hear the people sing? (民衆の歌)”
https://www.youtube.com/watch?v=r3whOHc5y9Q
映画「レ・ミゼラブル」HP
http://www.lesmiserables-movie.jp/

登場人物の一人、警部ジャベールは法が全てという思想の持ち主で、20年以上前にパンを一つ盗んで服役させられた主人公のジャン・バルジャンを今でも執拗に追い続けます。あるキッカケでジャベールが、ジャン・バルジャンに情けをかけられたことで、信念が揺れ動き葛藤する様子が描かれています。

    • -

ちょうど読んでいる「競争戦略としてのグローバルルール」という本の中に、法に対する日本人と欧米人の態度の違いが比較されていました。

日本人は、「法は与えられたもの」と認識しルールを権威と同一視する受動的なルール観が根強い。一方、欧米ではルールは未来に向かってつくっていくもので「法は目標」と捉える。そして、試しに法を作り“実験”してみて、うまくいかなければ修正していく柔軟さを持つとのこと。

レ・ミゼラブル」に描かれているジャベールは、「法は与えられたもの」で権威と同一視する思想だと思いました。ジャベールが特殊だったのか、フランス人の法に対する態度がこの150年ほどで変化したのか。後者だとすると、何が変化点だったのかが気になります。日本人の法に対する態度も変わる可能性があると考えられます。

競争戦略としてのグローバルルール―世界市場で勝つ企業の秘訣

競争戦略としてのグローバルルール―世界市場で勝つ企業の秘訣