Accounting レポート提出

このところ苦戦していた Accountingのレポートを提出しました。
何とか期限内に提出でき一安心です。
4600 word、図表を含め29ページとなかなかの大作になりました。
内容に深みがあるかはともかく、パッと見はそれなりのものに仕上がりました。


後は毎週の課題(MAL)、最終試験が残っています。
まだまだ道半ばですが、気分的に少し楽になりました。


レポート課題の一つに、
「企業の決算発表が株価に影響を与えたか? を分析する」
という内容がありました。


この問いに答えるためには↓のような分析が必要となります。
1) 時系列のトレンドデータをチェックすること、
2) 株価の絶対値だけではなく変化率を見ること、
3) 決算発表以外の因子を出来るだけ取り除くこと、
a) TOPIXなどのマクロ指標と比べること
b) 同一業界のライバル会社と比較すること


サイエンス分野で実験データを分析する方法とほとんど同じです。
”コントロール”と比較し、トレンドを見る。


アカウンティングの分析は数値がたくさん出てきて煩雑ですが、基本は四則演算なので、
エクセルを用いれば、計算の観点ではサイエンスより簡単です。


しかし、アカウンティングの分析(に限らず、他のビジネス分野での分析、社会科学の分析などでも)は、
サイエンスでの実験と異なり、
1) 計測環境のコントロールが困難である
2) 再現実験を行うことが出来ない
3) データバラツキの管理が難しく、どの程度の差が優位差であるかの判断が困難である
といった難しさがあります。


そのため、二つの現象に本当に相関関係があるのか?を見極めるのが難しいように思います。
さらに、分析を意味あるものにするには、その相関関係が偽相関ではなく、
因果関係があるのか?を判断していくことが重要になります。


MBAで学ぶ内容と、サイエンスで学んできた内容がリンクすることが多く、なかなか面白いです。
「経営はサイエンスでありアートである」
という言葉の中で、MBAではサイエンスの部分を学んでいるので当然かもしれませんね。


今後、自分がどのような分野で生きていくのか決め切れていませんが、
サイエンスで学んだんこと、会社に入ってから研究開発を進める上で学んできた手法は、
結構、応用範囲が広いなと感じています。


ちなみに、決算発表と株価の関係は↓のように判断しました。
・オーストラリア企業・・・
決算発表直後に株価はnegativeに反応、ただし二週間程度でコントロール(競合会社、マクロ指標)
と同レベルの水準に戻っていることからimpactは小さい。
増収増益であったが、事前予測に僅かに届かなかったことが原因。
・日本企業・・・
決算発表は、株価にほとんど影響を与えないか、僅かにnegative。
減収減益であったが、事前発表からほぼ変わらず、株価に織り込み済みであった。

グラフ縦軸:
「株価の日ごとの変化率 - TOPIXなどの指標の日ごとの変化率」
企業の株価から、マクロ経済の影響をザックリと差し引いています。
・決算日を境にプラスに推移・・・決算発表が株価にpositiveな影響を与えた
・決算日を境にマイナスに推移・・・決算発表が株価にnegativeな影響を与えた