ITの価値??
MIS(経営情報システム)の勉強中です。
参考文献として、
「もはやITに戦略的価値はない」 ニコラス・カー
を読みました。
http://www.booknest.jp/detail/00000015
論旨を要約すると、、、
ITは(ガスや鉄道と同じように)インフラ技術であり、コモディティである。
そのため、ITに投資をすることで競合他社に対して戦略的優位性を築くことは難しい。
今後のIT投資に残された課題は、コスト抑制とリスク管理である。
といったものでした。
最後の結論の「今後はコスト抑制とリスク管理だけ」という議論は「ほんとかな??」
という感じはしますが、それ以外の部分は概ね違和感はありませんでした。
この論文がハーバード・ビジネス・レビュー(HBR)に投稿された当時(2003年)には、
大きな議論を呼んだという話ですが、素人の私からしてみると、
「まぁ、そんなもんじゃないの?」という感じがします。
また、
「戦略の本質は変わらない」 マイケル・ポーター (2001)
という参考文献にも目を通しました。
http://www.booknest.jp/detail/00001265
こちらの論旨は、、、
インターネット技術がもてはやされているが、
インターネットの本質は「ユーザー側のパワーが増すこと」
(選択肢が増える結果、決定権がユーザー側に移るため)。
企業にとってインターネットは、あくまで補完技術であって、
重要なことは独自性の高い戦略的ポジショニングを築くこと。
といったところ。
そもそも「戦略的ポジショニング」を築けばよいのか??というところに疑問は残りますが、
企業にとってインターネット技術は、独自の戦略を補完するもの、
という主張は至極当たり前に感じます。
これも今となってみると、(こんなこと言ったら怒られそうですが)
「何を改まって偉そうに言っているんだろう。。。」
という感じがしてしまいます。
これでHBRに掲載されるというのに驚いてしまいました。
おそらく10年前、ネットバブルの時代には、このような指摘が必要なほど
世の中が熱に浮かれていたのでしょう。
そのころ私は呑気な学生だったので、世の中のことを良く知りませんでした・・・
こういう文献は時代背景を知らないと、重要性が分かりにくいのかもしれません。
「ITにお金を使うのは、もうおやめなさい」
(「もはやITに戦略的価値はない」に対する反論を踏まえてニコラス・カーが書いた書籍)
ITにお金を使うのは、もうおやめなさい ハーバード・ビジネススクール・プレス (Harvard business school press)
- 作者: ニコラス・G・カー,清川幸美
- 出版社/メーカー: ランダムハウス講談社
- 発売日: 2005/04/07
- メディア: 単行本
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